
卸売市場は今も野菜流通の中心
日本の国産野菜の約8割は、今もなお卸売市場を経由して消費者のもとに届いています。
直売所やネット販売が広がってきたとはいえ、依然として市場が主流です。
ではなぜ、多くの農家さんが市場を選んで出荷しているのでしょうか?
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理由① 売れ残りリスクが小さい
直売所やネット販売では「売れ残り」が避けられません。需要を読み違えれば、収穫した野菜がそのまま廃棄になってしまうこともあります。
一方で卸売市場では、出荷すれば正当な理由がある場合を除き、仲卸や小売業者が買い取る仕組みになっており、農家にとって売れ残りリスクが極めて小さいのです。
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理由② 安定した販路と効率性
特に大規模に出荷する農家にとって、市場は効率的な販路です。
1箱、2箱といった小ロットを消費者に個別販売するよりも、トラック単位大量にで市場に出す方が物流・時間コストを削減できます。
さらに市場では「せり」や「相対取引」によって需給を反映した価格が決まります。農家が毎回バイヤーと交渉しなくてもよい点も大きなメリットです。
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理由③ 制度と流通慣行
歴史的に「卸売市場法」によって、生鮮食品は市場を経由させることが推奨されてきました。
現在は規制緩和されていますが、JA出荷や地域の流通慣行の影響で、依然として市場を経由するケースが大半です。
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市場を選ぶ農家の実感
まとめると、農家が市場を選ぶのは「自分で選んでいる」側面と「制度や慣行で市場が主流になっている」側面の両方があります。
ただ一つ確かなのは、市場に出せばほぼ確実に買い手がつき、売れ残りが出にくい。これは農家にとって大きな安心材料となっています。
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これからの野菜流通
直売や産直が広がることで、農家が選べる販路は確実に増えています。しかし「安定して売れる」という点では、まだまだ卸売市場が圧倒的に強い存在です。
農家にとって、市場と直販をどう使い分けるか──個人的にはこれからの流通戦略のカギになっていくと思います。
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