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水稲カメムシ被害、全国で33億円規模に ― イノシシに次ぐ大きさ【2023年産推計】

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2023年産の水稲では、「カメムシ類」による被害が全国で33億円規模に達したと農水省が発表しました。被害額はシカ(70億円)、イノシシ(36億円)に次ぎ、鳥獣害の中でも大きな割合を占めています。

特に水稲カメムシは登熟期の稲穂を吸汁し、**斑点米(品質低下の原因)**を引き起こすため、生産者にとって深刻な脅威となっています。


主な鳥獣害との比較

  • シカ:70億円

  • イノシシ:36億円

  • 水稲カメムシ:33億円

  • カラス:13億円

被害額では依然としてシカ・イノシシが突出していますが、カメムシ被害は水稲に集中するため、農家の実感としては「質的ダメージ」がより大きい点が特徴です。


農家への影響と課題

水稲カメムシの被害は、外観品質を損なうことで米の等級を下げ、販売価格を大きく押し下げます。特に指定産地やブランド米では市場への影響も深刻です。

  • 収入減少:1等米から2等・3等に格下げされると、価格差は1俵あたり数千円〜1万円以上に及ぶ場合も。

  • 防除コスト増:農薬散布の回数増加やタイミング調整が必要となり、経営負担が増える。


今後の対策

農水省は、鳥獣害対策と並行してカメムシ防除の適期散布や栽培管理の徹底を呼びかけています。また、地域ごとに発生予測や発生状況の共有を強化し、被害の抑制を目指しています。

さらに、ASEAN諸国との食料安全保障協力も進められており、国内の安定供給と国際的な備えが今後の課題となります。


まとめ

  • 2023年産水稲カメムシ被害は全国で33億円に。

  • イノシシ・シカに次ぐ規模で、農家に深刻な経済的影響。

  • 防除の適期判断と地域連携が重要

  • 日本の食料安全保障に直結する課題として注目される。