
「霜に当たると甘くなる」——冬野菜に関してよく聞く言葉ですが、なぜそうなるのでしょうか?
実はこれは、野菜が**寒さから身を守るために行う“防御反応”**なんです。
【1. 霜が当たると何が起こる?】
朝晩の冷え込みで霜が降りると、野菜の体内では凍結防止のために糖を作り出す反応が起こります。
これは“糖化反応”とも呼ばれ、細胞を守るためにデンプンを糖へと分解する働きです。
糖には凍結点を下げる効果があり、結果的に野菜の糖度が上がり、甘く感じるようになります。
【2. 甘くなる代表的な冬野菜】
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ホウレンソウ:霜に当たるとえぐみが減り、甘みが増す。
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キャベツ:外葉が寒風を受けることで芯が甘くなる。
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ダイコン:寒さで繊維が柔らかくなり、煮込み料理に最適。
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ブロッコリー:花蕾が引き締まり、糖度が増す。
【3. 家庭菜園で応用するには】
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急な寒波前に収穫せず、霜を1〜2回経験させると甘みが増す。
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ただし、強い霜で葉が傷む前に収穫するのがポイント。
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霜よけ用の不織布を軽くかけておくと、甘みを引き出しながら凍結を防げます。
【4. まとめ】
冬の寒さは、野菜にとって試練であり贈り物。
霜が降りるたびに、野菜たちは少しずつ甘く、強くなっていきます。
自然の力が生み出す“冬のごちそう”を、家庭菜園でもぜひ味わってみてください。
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