未来を耕す、農とお金のはなし

― 小さな畑と、家族と、未来のための経済の知恵 ―

🇯🇵 戦後の日本農業の歩み ― 総理が代わる今こそ見直したい「食と土地の70年」

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🕊️ 1945〜1955年:GHQ改革と「自作農」への転換

  • 戦後、GHQ連合国軍総司令部)は 農地改革 を実施。

  • 大地主が所有していた農地を国が買い上げ、小作農に安価で売り渡し

  • これにより、日本の農家の約9割が「自作農」へ。
    → 戦前の封建的な構造を一掃し、「農民主権」の礎が築かれた。

  • この時期のスローガン:「土地は耕す人のもの」


🌾 1955〜1970年:高度経済成長と農業の遅れ

  • 工業が急成長し、農村から都市へ若者が大量流出

  • 農業人口は激減、機械化が進むも、生産性は伸び悩む。

  • 1961年:池田勇人内閣が「農業基本法」を制定。
     → 「所得格差の是正」と「構造改善(集約・大規模化)」が目的。

  • しかし実際は、零細農家のままの地域も多く、格差が拡大。


🚜 1970〜1990年:減反政策と国際化のはじまり

  • 米の生産過剰を受け、1970年から減反政策が始まる。
     → 「作るな」と国が指導する時代へ。

  • 農家の所得は補助金で支えられる構造に。

  • 同時に、輸入自由化貿易摩擦が進み、食料自給率は低下

  • 1980年代には農業機械・肥料・JAシステムが整備され、「効率重視」の時代に。


🌏 1990〜2010年:グローバル化と高齢化の波

  • WTO体制の下で、農産物の国際競争が激化。

  • 食料自給率は40%前後へ低下。

  • 農村では高齢化・後継者不足が深刻化。

  • 2000年:「食料・農業・農村基本法」が制定され、
     → 環境保全、地域との共生、食の安全が新たな柱に。

  • 農業の役割は「生産」から「環境・文化・地域保全」へと拡張。


🌱 2010〜2025年:SDGs時代と新しい農のかたち

  • スマート農業(ドローン・IoT・AI)や6次産業化が進展。

  • 若手・企業参入も増え、「稼ぐ農業」への転換が模索される。

  • 一方で、人口減少・地球温暖化・輸入依存のリスクが浮上。

  • 近年のキーワード:
     - 「国消国産」
     - 「フードテック」
     - 「環境と調和する農業」

→ 今こそ、“量から質へ” “補助から自立へ” の転換が問われている。


🏁 まとめ:政治が変わる今こそ、「農の原点」を見直すとき

日本の農業は、70年間で

「地主の土地」→「農家の土地」→「国の補助」→「持続の知恵」
と進化してきました。

総理大臣が代わるこのタイミングで、
「農の未来」を誰がどう描くのか。
それは、食べる私たち一人ひとりの課題でもあります。

 

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